ピア カウンセリング について

ピア カウンセリング とは、
ピア(PEER)とは
仲間とか同等といった意味をもった英語です。

障害という共通点をもつ者同士が、
対等な仲間として助けあう方法の一つとしてピア・カウンセリング
は使われています。

ピア・カウンセリングは1970年代初め、
アメリカでスタートした自立生活運動のなかで、
障害者の力を互いに活かし合い、
「障害者こそ障害の専門家である」という新しい概念を
打ち出しました。

これまで、ピア カウンセリング において
障害者はリハビリテーションの対象者であり、
福祉サービスの受け手でしかなかったのです。

しかし、ピア カウンセリングでは、
自分たちのほしいものは自分たちが一番よく知っているし、
障害をもって生きてきた経験を、
他の仲間の援助に使おうと、
ピア カウンセリングが自立生活センターがスタートしました。

ピア・カウンセラー

ピア・カウンセラー

自立生活センターで働く障害者は
ピア・カウンセラーと呼ばれます。

ピア・カウンセラーは、住居、仕事、所得保障、介助など、
その人にとって必要な生活の情報提供をします。

また、ピア・カウンセラーは、自立生活をしていく上で必要な
生活技術を習得する機会の提供、障害の受容、自信を
回復していくための精神的サポートをしていきます。

ピア・カウンセリングの目的

ピア・カウンセリングの目的

ピア・カウンセリングの目的は、
障害をもった自分を認め、
自分らしくありのままに生きる人をサポートすることです。

ピア・カウンセリングの目的は、
誰かに生き方を提示されるのではなく、
自分の人生の目標をもち、
どの地域で生きるか、どんな生活をしたいのか、
一つひとつを選択し、自己決定していくことです。

そのなかで、これまで障害のせいとしてあきらめてきた
不便なこと、たとえば駅や建物にエレベータがなく
1人では利用できない、地域の学校に行けない、
就職ができないなどが、社会のつくられ方に原因がある
ということに気づき、
社会を変えようとする力を育てることです。

ピア peer とは

ピア peer とは

ピアカウンセリングのピア peer とは、
仲間、同じ背景をもつ人同士という意味で、
ここでは障害のある人同士を指しています。

同じような障害のある人同士が、
お互いの信頼の基に話し合うことによって、
それまで周囲の人たちとのコミュニケーションだけでは
解決できなかった悩みや迷いが解消できたという話を
聞くことがあります。

ピアには、「仲間」とか「対等な立場」という意味があります。
ピア・カウンセリングは、精神科医のように医学的なところ
でのカウセリングではなく、
対等な立場で同じ仲間として行われるカウンセリングです。

人は誰しも、自己解決能力が備わっているのですが、
その中で問題を抱えてしまうのは、
自分に備わっている解決する能力が見えなくなっているから
です。
そのような人が問題解決できるように、
相手に押し付けるのではなく
「受容・共感・傾聴」姿勢を基本に、対等な立場にたって、
その人がその人自身で、自分の問題に正面から向き合い、
自分で考えを整理して、自分の意思で行動できるように
助言しサポート的働きかけをします。

カウンセリングマインドを持った心の交流を通して、
その人に自己解決を促していく機能が
ピア・カウンセリングになります。

ピアカウンセリング

ピアカウンセリング

ピアカウンセリングは、専門家が行なう援助活動では
ありません。
対等に共通の問題や課題について、
体験や経験に基づいてお互いにそれを分かち合い、
共有し合い学び、支え合う相互支援活動を意味しています。

ピアカウンセリングは、同じような仲間同士によって行われる
援助活動です。
障がい者こそが障がい者の専門家であるし、
自分は自分の専門家です。

ピアカウンセリングは、カンセラーと仲間は常に対等で
同じ時間を共有し合います。
ピアカウンセラーをする人も、受ける人も同じに学び合い、
同じに成長していきます。

ピアカウンセリングの方法

ピアカウンセリングの方法

ピアカウンセリングの方法は、3つのやり方があります。

ピアカウンセラーの役割を交代し合い、
お互いに時間を共有し時間を分かち合う事のできる
ピアカウンセリングです。

ピアカウンセラーと仲間の両方に向かう
『両方向』のピアカウンセリングです。

ピアカウンセラーが決められており、
ピアカウンセラーがピアカウンセリングを行なう
一方的なピアカウンセリングです。

グループで共通のテーマを設け語り、聞き合う、
グループカンセリング。サポートグループと言えます。
ここでは自分の抱えている課題に対応する多様な方法、
色んな体験を色んな角度からの多様な情報の提供など
のサポートが得られるとともに、
支援の友情も得られます。

カウンセリング情報館

ピアカウンセリングの役割

ピアカウンセリングの役割

ピアカウンセリングの役割には、
大きくわけると2つの側面があります。

・お互いを尊重しあう精神的サポート

・権利擁護、意識確立のサポート

・施設や親元から独立するためのサポート

・性やセクシャリティについての悩みに対するサポート

・その他対人関係等、自立生活全般に必要な精神的サポート